家庭学習といいますと、学校から帰って宿題や学習したことの復習程度に考えがちですが思いのほか意義深いものと私どもは考えています。
この頃は、いろいろなものに興味を持ち何でもやりたがります。その時ご両親が、一緒になって感動を共有したり、何か作業を行った時、たとえばお絵かき、迷路など一生懸命行った時目一杯ほめてあげてほしいのです。
このことによって、お子様に「自己肯定感」がついてきます。
お子様は、ますますいきいきといろいろなことに立ち向かうようになります。
何かおうちですることはとても楽しいという思いが、お子様の心の中にできあがります。
小学校に入学してからも、おうちですることは楽しいという思いができあがっていますから、家庭で学習しようという意欲がわいてきます。
勉強してみるとすぐわかる。わかるから楽しい、だから家庭学習は楽しいというように、喜んで取り組んでくれます。もう一つのポイントはご両親が、お子様の良いところをほめてあげることです。
そのことでお子様は意欲を持って学習し、ある程度の時間を座っていられることが重要です。お子様の心の中に「自己肯定感」が定着していきます。
またこのようにしっかり座って学習できる力のことを「座力」といいます。
この力がつけば、家庭学習の習慣はついたと言っていいと思います。家庭学習の習慣は8歳位までにつけることが理想です。この後でもつかないことはありませんが、本人とご家族の方には何倍もの努力が必要となります。
しっかり家庭学習の習慣がついて勉強していきますと、ただわかって楽しいということから、少し難しいことをわかりたいというふうに変わってきます。困難な課題に対して立ち向かう力がついたということになります。この力は他の人からわからないことを、教えられてはつきません。他の人に教えられたことはすぐ忘れてしまうからです。
自分で工夫して理解しようとする心構えが重要です。
この力は中学 高校 大学そして最も重要な、社会人となってからのそのお子様の資質にかかわってきます。
社会人になって新しい事業計画を立てる、仕事を効率よく進める工夫、自分のスキルアップのための資格取得などがふりかかってきます。どうしたら良いのでしょう。
その時に、困難な課題に立ち向かった時に、つちかったそのお子様だけの家庭学習のノウハウが生きてきます。
家庭学習の習慣は単にテストの点数を上げるとか狭い意味だけでなく、そのお子様の永い将来においていつでも役に立つそのお子様だけの財産なのです。
それは生まれた時からの周りの大人たちのかかわり方が、大きく影響していくことをおわかりいただきたいと思います。
これが私どもの考える家庭学習を習慣にすることの大切さです。
さあ皆様も、もう一度ご自分のお子様と向き合ってください。